「引退ブログってそもそも何?」「誰が始めたの?」「誰のために書くの?」
僕の引退ブログは、そんな疑問から始まります。4年間の自分史なら自分の日記にでも書けばいいしなぁ。でもわざわざ引退ブログという形で残す意味は何なんだろうと、ずっと考えています。
僕なりに出した答えは、このブログは「4年間の締めくくりと共に誰かへの贈り物」なんじゃないかと。誰かへの贈り物になるかもだけど、誰かのためとか、いい感じにまとめるのではなく、わざわざ自分だけに一つの投稿があるのだから自由に、自分らしい言葉を残したい。そこでもし偶然ここに立ち寄って読んでくれる人がいたら嬉しい。そんな気持ちでこの文章を書いてみます。 4年間を締めくくりつつ、誰かが読んでくれるかもしれない僕の言葉。そんなところに意味があるのかなと思います。
改めまして、今年度学生監督を務めている平野慶です。僕のことを知らない人のために簡単に自己紹介すると、僕は目的のないことをするのが苦手な人間です。物事になぜを問い続けることが日々の快感で、逆に思考を止めて脳を休ませる時間が日々で苦痛な時間です。今回のブログでも、まずなぜ書くのかを考えてしまう。面倒くさいやつです。長いブログになると思います。
さて、8月13日に3年生のマネージャーから「引退ブログ書いてください」とLINEの通知。正直に言うとかなり負担。下級生の頃は、先輩の引退ブログを読むのが楽しみで、他大学や他部活のものまで読みに行ったくらい好きでした。でも、いざ自分の番となると、書くことが浮かばないし、時間もかかるし、生活の負担になる。
4年間の自分史は恥ずかしいし、学生監督をやってどうだったとか、何を考えているかとか、苦労とか、同期へのコメントも一人ずつ書きたいけど、それも立場上難しいし。リーグ戦前にして、リスクをとるわけにはいかないし。今の立場とか将来まで残るデジタルタトゥーであるからこそ、言葉をどう選ぶかに慎重になるし書きたいこと、書けること、その狭間で揺れているのが、正直な気持ちです。でも自分で設定したブログの目的は自由に書くこと。自由に書きます。
4年間、何不自由なく部活を楽しみ、また仲間や先輩方と充実した時を過ごせたのはたくさんの方の存在と支えがあって成り立ち、何気なく過ごしてきた瞬間は当たり前ではないと最近強く感じています。今に感謝してただ愚直に一生懸命取り組むことが僕の使命であり、一人間としてのあるべき姿なのかと、思います。これまでに多くの方からいただいた気づきや原動力を、今度は僕がより多くの誰かに届けられるような人間でありたい。その連鎖の中に、自分の存在意義があるのだと思います。
少し考えてみました。
僕の当たり前を作ってくださった方々。
浮かんだ順に書いているだけで深い意味はありません。
・貞包康成、今年2人でやってこれたから駆け抜けられた。いなかったら無理だった。
・練習試合から公式戦までほぼ全試合、応援していただき、時にはご指摘もいただいた村木さん、柴田さん
・遠方から、時間もお金もかけ、誰よりも元気に毎日帯同してくださる吉田さん
・リーグ戦を運営してくださる連盟の関係者の皆様
・円滑な試合運営をしてくださる審判の皆様
・練習試合を引き受け、対戦してくださった練習試合相手
・僕たちの活動を支える資金を提供してくださるOB.OGの皆様
・平日はお仕事をされながら、休日には指揮をとってチームを導いてくださった宮澤さん・尾形さん
・秦野のクラブハウスを不自由なく使わせてくださる神谷さん
・毎日、一本の電話でグラウンドを整備してくださる東海園芸さん
・人間最後は心だと教えてくれた葛山さん一家
・新しい野球観を示してくださった服部さん
・いつも的確なアドバイスをくれる楢崎さん
・たくさんいじってくれたし面白いことたくさん言ってくれた川崎さんまっちゃんさん。
・バントを教えてくださったメイデン古茂田さん
・いつもたくさんの差し入れや熱い声援をくださる保護者の皆様
・チーム運営を支え続けてくれた幹部のみんな
・チームのために尽力してくれたマネージャーのみんな
・みんな本当に何を考えているのかわからない、でもやることはやる愉快な2年生
・いつも組織の頼りになるし、3回目の合宿にしてやっと同期仲睦まじい写真を撮れていた3年生。
・これが大学4年生かと僕を呆気にとった3つ上の先輩方。
・もしこれまでの4年間でもう一回戻れるとしたらどこの代かを聞かれたら圧勝の、刺激的だった2つ上の先輩方。
・めちゃくちゃ優しいけど、考えられない発想の人しかいない1つ上の先輩方。
・これから歴史を全員で作る同期。
・家族
などなど、思い返せば数え切れないくらい多くの人の力に支えられてこの4年間は成り立っていました。
自分ひとりの力だは絶対に届かなかった景色や気付けたことは、誰かの存在、声かけや、見えないところでの支えがあったからこそ見られたと思います。
僕はこの4年間で成し遂げられていないこととしたら、そのたくさんの支えに十分な感謝と恩返しができていないことです。
テイカーではなくギバーとして生きられるように、あと数ヶ月全力で走り抜け、秋リーグ結果を出すことで、お世話になった方々に感謝と結果の両方で恩返しができるように頑張りたいです。
最後に今年1年間一緒にチームを作ってきた53人の仲間のみんなに伝えたい。読んでくれていたら嬉しいです。
みんなのおかげで俺はこの1年間本気で戦えました。みんなが一生懸命自分に向き合っている姿、チームのために裏で動いてくれる姿、そして結果を残してみんなで喜びを分かち合う姿を想像することが原動力となっていました。このチームが終わることなんて今は考えられないです。こんなこと書いているけどこの代はまだあと数ヶ月あります。53人のみんなからもらった恩を必ず結果で返すために最後までやり抜く。そして、このチームで最高の景色を一緒に見たいです。
みんな、あと少しの時間、力を貸してください。
もらった恩は結果で返す